コンピュータウイルスとは、簡単に言えば、悪意のある第三者がパソコンを攻撃したり、情報を盗み出したりする目的で意図的に作られたプログラムのこと。
日々新しいコンピュータウイルスが登場していますが、基本的にはどんなウイルスでも対策方法は変わりません。この記事では、コンピュータウイルスの意味や仕組み、感染経路、ウイルスの種類、ウイルスの見分け方、被害事例、駆除方法、感染防止対策を紹介します。
コンピュータウイルスとは、悪意のあるソフトウェア・プログラムの一種で、コンピュータに侵入して問題を引き起こしたり、通常の操作を妨害したりします。生物学的なウイルスが人から人へと広がるのと同じように、コンピュータウイルスも複製・拡散する能力があることが特徴です。
コンピュータウイルスとよく混同される言葉に「マルウェア」があります。マルウェアは、悪意のあるソフトの総称であるのに対し、コンピュータウイルスは、数あるマルウェアの一種を指します。
コンピュータウイルスの中には、何らかのメッセージや画像を表示するだけのものもありますが、より危険なタイプでは、ハードディスクに保存されているファイルを消去したり、コンピュータを起動できなくしたり、パスワードなどのデータを自動的に外部に送信したりするものがあります。
ここでは、コンピュータウイルスが一般的にどのように動作するかを段階的に説明します。
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コンピュータウイルスにはさまざまな種類があり、それぞれ特徴が異なります。ここでは、一般的なコンピュータウイルスの種類をいくつか紹介します。
すべての悪意のあるソフトウェアがコンピュータウイルスの厳密な定義に当てはまるわけではありませんが、「ウイルス」という用語は、さまざまな形態のマルウェアを指すために口語的に使用されるケースが多いことに注意しましょう。
現代のコンピュータウイルスは、国全体がインターネットにアクセスできない状態になったり、何百ものアカウントが盗まれたりすることがあります。ここからは、史上最悪のコンピュータウイルスの被害事例をおさらいしてみましょう。
Word文書として配布されました。当時、この種のリストは需要が高く、多くの人がダウンロードして感染しました。ウイルスに感染したユーザーは、アドレス帳の上位50人へメールを勝手に送られ、世界中の電子メールのトラフィックに大きな負担をかけました。
Code Redは、Windows
NTや2000の脆弱性を利用し、ランダムなデータ列を送信することでバッファオーバーフローを引き起こすタイプのコンピュータウイルスです。このウイルスに感染したコンピュータは、クラッシュしたり、ホワイトハウスのウェブサイトへ攻撃したりしました。
の被害に遭いました。MyDoomのリリース当日にはインターネットを最大10%遅くさせ、およそ200万台のコンピュータに感染し、380億ドルの損害を与えました。
を利用して、感染したコンピュータの管理者権限を自分に与えたり、システムの復元を削除したり、ユーザーがマルウェア除去に関するあらゆる情報を検索できないようにしたりするコンピュータウイルスです。現在もこのウイルスは存在していますが、以前ほど悪名高いものではありません。
コンピューターウイルスに感染した場合、ウイルスの種類や深刻さによって、さまざまな悪影響が出る可能性があります。以下に、コンピュータウイルスに感染した場合の症状を紹介します。
多くのコンピュータウイルスはシステムリソースを消費するため、コンピュータのパフォーマンスが低下することがあります。コンピュータの起動に時間がかかる、または起動できない可能性もあります。
ウイルスはファイルを壊したり削除したりすることがあり、大切な文書、写真、動画などが影響を受ける可能性があります。
ウイルスによってメールやSNSアカウントを乗っ取られ、あなたの意思に反して大量のメールやメッセージが送られる可能性があります。
一部のウイルスはコンピュータを頻繁にクラッシュさせたりフリーズさせたりすることがあり、コンピュータの機能が正常に利用できない可能性があります。
コンピュータウイルス感染に対処することは難しいですが、ダメージを最小限に抑え、ウイルスを削除するために即座に行動を起こすことが重要です。ウイルスを駆除するには、以下の手順に従ってください。
この3つのステップでウイルス除去の効果がない場合は、HDDのフォーマットが必要な場合があります。ただし、この方法を実施した場合、データはすべて消去され、OSの再インストールが必要になりますのでご注意ください。
デバイスに感染したウイルスを駆除するために上記の手順を踏むこともできますが、感染する前に未然に防ぐ方がはるかにリスクは少なく、簡単です。以下に、パソコン初心者でもできるウイルス対策をご紹介します。
ハッキングやデバイスへの侵入の多くは、見知らぬ人からの不審なメールがきっかけで発生しています。これはフィッシング攻撃と呼ばれ、これによりハッカーがあなたの財務情報やその他の機密データを盗むことができます。また、ソフトウェアベースのキーロガーも、悪質なリンクやダウンロードファイルを通じて感染するので、とても厄介です。さらに、知らない間にiPhoneのカレンダー機能を悪用して、怪しいサイトへ誘導するiPhoneカレンダーウイルスにも十分注意しましょう。
特定のウェブサイトにアクセスすると、「あなたのコンピュータにマルウェアやウイルスが見つかった」というウイルス感染の偽警告が表示されることがあります。これらにはマルウェアやアドウェアがインストールされている可能性が高いので、ポップアップをクリックしないようにしましょう。
無料でダウンロードできるソフトやファイルは魅力的ですが、マルウェアやアドウェアがおまけで付いてくることがよくあります。特に、怪しいダウンロードサイトからファイルをダウンロードするだけでなく、サイト自体へのアクセスも控えるようにしましょう。
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